『今日は、最後の学園祭についての話し合いだ、まず、係決めからな〜』
担任のまの抜けたようなそんな声が聞こえた瞬間、
『先生!学園祭実行委員に、溝口くんと柳沢さんを推薦しま〜す』
高らかにそう言い放つ亜衣子の声が教室中に響き渡った。
『あ、いいね、奈々が委員なら、楽しい学園祭になりそう、溝口くんとも仲良いしね〜』
『意義な〜し!』
…ちょ、ちょっとまってよ!?
クラスの皆のそんな声に私は、反論しようと口を開こうとしたが、
『え?実行委員?オーケー、オーケー!オレと奈々ちゃんで楽しい学園祭にしてみせるぜ』
なんて、言う溝口の姿を見た途端、そんなことを言える雰囲気じゃないことを悟った。



