乃愛side 私は、体育館へと向かう優芽先輩の姿に胸を撫で下ろした。 『…はぁ…』 そして、ため息もひとつこぼす。 もし、このまま優芽先輩が何も行動にでなかったなら本当に遥くんとってやるつもりだったけど、 『…遥くんが選んだのは“私”じゃないもんね…悔しいけど…』 この数ヵ月間の遥くんを見て、私も少し諦めかけていた。 だって、遥くんいつも優芽先輩しか見てないんだもん。