湊くんが去ってから、しばらくベンチでぼんやりと座っていた私。 なんだか、湊くんの衝撃的な一面を垣間見てしまった気がする。 そう思いつつチラリと、体育館の方向を見ると、少し前までいた野次馬はいなくなっていて、もしかしたら結構時間が経ったのかもしれない。 …遥斗くん、まだかな… だいぶ、暗くなってきた空を見つめ、私はそう考えて、軽くため息をこぼした。