一瞬―…空気が氷った気がした。 鈴野ちゃんは、立ち尽くして目を見開いている。 たぶん、こんなにはやく答えを言われるなんて思ってなかったんだろうな…。 まさに、瞬殺といった感じだ。 『…じゃ、そういうことだから』 湊くんがそう呟いた瞬間、ようやく理解したらしい鈴野ちゃんは、唇を噛み締めながら、校舎のほうに走って行く。 …湊くん、あなた…可愛い顔して悪魔だね…まぁ、わかってたけど… いつしかの、湊くんからの暴言を思いだしながら、私は、肩をすくめた。