「ってことで、今日からここでバイトに入ってもらうことになったあんずちゃんです!皆拍手ー!」
閉店後。
従業員さんみんなを集めて、さっきのふわふわした男のひとが私を紹介する。
従業員さんは皆で5人。
私を含めて6人。
ぶしつけな視線を送ってくる人達の中で、可愛い感じのホールスタッフの人が、にこやかに拍手をくれた。
「若月あんずです!よろしくお願いします!」
私がペコリと一礼すると、ふわふわした男のひとと可愛い感じのひとが、また拍手をくれた。
…後の3人は、あまり歓迎してはくれていないようだ。
「じゃあ!こっちも自己紹介。俺は天ヶ瀬雪人。一応ここのオーナーです!パティシエもホールスタッフも兼ねてるけどね。分かんないことはなんでも聞いてね♪」
ふわふわした男のひと…雪人さんは、にこにこしながらそう言ってくれた。
「次は僕ね!」
雪人さんの自己紹介が終わると、ホールスタッフの人が手を上げて名乗る。
「天ヶ瀬真白です♪僕、高校生だからあんずさんより年下だから、きがねなく喋ってね!」
真白くんが人懐っこい笑顔を浮かべて私に手を差し出した。
私も手を差し出して、真白くんと握手する。
…よかった、雪人さんも真白くんもいい人そうだ。

