「…どう?」
真剣な眼差しと声で、千尋くんが尋ねてくる。
「…っ美味しい!スッキリしてて、この季節にぴったりだよ!…年齢層のことは、ラムネとソルベの味を大人っぽくして、ラムネの数を減らして、ラズベリーっぽい色のリボンを入れれば解決するんじゃないかな?」
率直な意見を述べてから、私は慌てて口をつぐんだ。
「ごめんね、私、素人なのに、余計なこと言っちゃって…。」
千尋くんは、無表情のまま、私に向かって手を伸ばしてくる。
…なに?
一瞬の不安に駆られながら千尋くんを見ると、千尋くんの手は、私の唇に触れた。
すっ、と、綺麗な白い指で、唇をなぞられる。
ドキリと跳ねる私の心臓とは裏腹に、感情の読めない表情をする千尋くん。
「…ソルベ、付いてた。」
「…っ、あああ、ありがとうっ!?もう、ビックリしたーっ!」
何かされるとは微塵も思わなかったけど、やっぱり心臓に悪いーーーっ!!
どもる私を見て、千尋くんは目をパチパチさせる。
「…あと、感想と意見、ありがとう。普段あんまり聞ける相手がいなかったから…、嬉しかった。また、食べてくれると嬉しい。」
アーモンド色の澄んだ瞳で、じっと真剣に私を見てそう言う千尋くん。
…ずきゅん。
そう、漫画でいうなら、これは間違いなくずきゅんって音だ。
心臓が射抜かれた気分だ。
まるで…子犬を見てるみたい。
陽向が言ってた『懐くと可愛い』、の意味が、この瞬間で分かった気がする…!!

