バイト終わり。
Amagaseは、普段は7時でお店を閉める。
スイーツだから、仕事や学校終わりのお客さんがテイクアウトで買っていく他には、人の出入りが少ない。
だから、そのくらいには店を終えて、そのあとは今日の精算をして、パティシエの雪人さんや藍さんは次の日の準備に取りかかる。
「雪人さーん、今日の売り上げ精算終わりましたー。」
私は精算を終えたことを雪人さんに報告しにいくために、キッチンを覗く。
そこにいたのは雪人さんじゃなくて…、
千尋くんだった。
千尋くんが、微かに首をかしげる。
「あの、雪人さんは…?」
「雪人兄なら、買い出しに出かけた…。」
「そうですか…。」
…うぅ、会話が続かないよーう!
陽向に助けを求めようと思ったけれど、陽向も、少し前に足りなくなったキッチンクロスを買いにいく、といって出ていってしまったのを思い出して少し憂鬱な気分になる。
陽向はああ言ってたけど、やっぱりまだ絡みづらいし…。
悶々とそんなことを考えていると、あるものが私の目に入った。

