タイヤの軋む音は以前にも聞いたことがあった。残念なことにその音は前回、前々回と似ているように耳に届いた。聞き覚えのあるタイヤの音に葵はとある疑いを持つ。
『またか?!』
さすがに免疫もできるってもんだ。葵は過去二回ほどはねられた経験上、今回はそんな大事にはならない。はねられはするけれど、大丈夫かもしれない! と、直感で感じた。
なぜならまず、キキキキキキーーー!!! から入ったからだ。
つまり、急ブレーキを踏んているということだ。普通はこうなわけだが、一回目、二回目が特殊だったわけで、その時はまず、バン! はねてから、キキキー! 急ブレーキって流れだった。
つまり、一回目と二回目はぶつかってから急ブレーキを踏まれたわけだから、受ける衝撃も相当なもんだ。
といった経験から今回は前のようにひどくははねられない自信があった。
かくしてそこに葵が見たものは……

