「……っ、!!なっ……」 やっと今の状況を理解し、頭のなかが真っ白になる。 この人…… 「今、何っ……し、て……」 「ん?今?お前が泣きながらさっきのやつの名前呼んでるとこ、撮ってただけだけど?」 当たり前、とでも言うかのような顔でそう言って、携帯をちらつかせる彼をみながら思わず硬直。 「ま、いいもん撮れたし、俺帰るわ」