「なんか言えよ……」 ぽつりと口を開いた俺の声に、谷内が足を止めた。 「は?」 「悔しいんだろ!お前……悔しいって言えば……咲姫の事諦めてくれって泣きついてでもみろよ!」 「…………殺すぞ」 そう言って俺の胸ぐらを掴み、睨みつけてくる谷内に、思わず恐怖で体が震える。