「覚えとけ」 そう言って、奴は初めて俺の目をちゃんと見た。 「咲姫を泣かせるなとか、傷つけたら殺すとか、俺が言える立場じゃないから言わない。でもな……」 ……っ 「咲姫に一番愛されてるのはお前でも、咲姫を一番愛してるのは俺だ。それだけは譲らない」