紙で指を切ってしまい、思わず手を離してしまった。


途端、見事無残に散らばった紙の山に、呆然と立ち尽くす。


……あーあ……だるい……。



手は地味に痛いし、紙はばらばらだし、あー……イライラする。


一枚拾うなんてめんどくさい事はせず、ぐしゃっとまとめて取り、もう紙にシワがよるなんて気にしてられない。


半分くらい拾い終わると、俺は何やら前から感じる気配に顔を上げた。