もしも願いが叶うなら


稜side


「稜ちゃんって…」

「あら、嫌だったかしら?まぁ、彩希にしか言わせなかったものねww」

「は…え……?」

「まぁ、あたしが稜ちゃんって呼ぶから彩希が覚えちゃったんだろうけどww」

「彩希…?」


彩希にしか言わせなかった?

おばさんが“稜ちゃん”

って呼ぶから覚えた?



「彩希ってばもう稜なんだもの。稜ちゃんでいいわよね〜?」

「お待たせっ!イェーイ、4分〜」

「あら早いじゃない、彩希。化粧しないの?」

「したら稜に怒られるの!あたしだって綺麗にしたいのに!」

「はいはい、じゃあいってらっしゃい」

「いってきまーす!」



俺はボーッしながら彩希ん家を出た。



「稜〜?」

「あ、わりっ」



なぁ、さぁちゃんって………。