「…稜…?」 「さよーならでいい?」 「え……?」 “さよなら” が欲しいなら、 いくらでもやるよ…。 「…それが稜の答え?」 「え……?」 「稜の出した答えならあたしは受け止める。」 …出した答え……。 「さよならしたいんでしょ?」 「…あぁ。」 「じゃあ、さようなら」 女はそれだけ残して立ち去った。 なぁ、湊さん。 今日は送らせないでほしかった。 俺は今、 心に穴が空いたみたいに、 スカスカだ。