「彩希!?なんで泣いて……」



ねぇ稜。

こういうときだけ……、

優しくしないでよ。

そばに来ないでよ!!



――パシッ


あたしは稜の手を弾いた。

「さ……き……?」

「稜の自己中!!大嫌い!大大大嫌い!」



あたしはそれだけを残して教室を去った。