「愛翔ぉ……」
泣かないで？
彩希に泣かれたら困るんだ。
抑えが利かなくなりそうで怖いんだ。
「まーなと、さーき」
サンキュー、桃。
タイミングいいぜ。
「彩希を泣かせたのは……コイツかな？」
「はぁ！？」
何でやねんヾ(・・;)
泣きてぇのはこっちだからな！？
俺、振られてんだぞ！？
「彩希？」
「…？」
「彩希の泣き虫直そっか？親友のあたしと愛翔が手伝うよ？」
“親友の”
やっぱり桃は気が利く。
莢よりも。
↑
莢には内緒な？
「泣き虫は可愛いからいいだろ！」
「うわぁ〜これだから男は」
「なんだよ？」
「可愛かったらなんでもいいのか！」
「…当たり前だ」
「今世界中の女の子敵回したよ？」
「はっ？」
「可愛かったらなんでもいいなんて可愛くなかったらダメじゃない！」
「え？桃とか余裕で可愛いじゃん」
「なっ//？！」
「はいそこ〜、人の彼女口説かない！」
「翔貴彼氏とか誰も手出さないだろ」
「意外といんだよ」
「マジっ！？そいつ超ナルシだろ」
「だよな〜」
「ちょっとそう言う事言っちゃ…」
「桃がそう言うからそいつらが付け上がるだろ？」
「〜//」
桃……御愁傷様。
公の場で超はずいな。
もうキスしそうなくらい至近距離に顔を近づける翔貴。
「しょ……きっ//！」
うわ〜見たくねぇ。
「愛翔！こっち」
「サンキュー彩希。」
これから俺は、彩希の親友。
だけど、まだ好きでいていい？
やっぱり………
忘れるのには時間が掛かるから――………………。
