〜放課後〜
「りょーう!帰ろぉ」
「…お前か」
「なによ、あたしじゃ不満ですか!!」
「別に〜?」
最近では仲良くなってきた、俺と彩希。
“彩希”とは呼んでねぇーけど。
「あぁー、まだ明るい」
「夏だし当たり前だろ」
「ムカつくー」
可愛いと思うことも、
前よりも増えた。
「彩希ちゃん帰るのー?」
「うん!」
愛想振り撒いてんじゃねぇーよ、バカ。
なんで俺より笑顔なわけ?
意味わかんねぇ。
「彩希ちゃんは稜が好きかー」
「はっ//!?」
……え?
こいつなに急に。
好き?
アイツが俺を!?
「もー、またそうやって」
「んじゃ俺と付き合う?」
「遠慮します」
「ひでーな、おい」
付き合うだと?
無理に決まってんだろ、お前。
アイツに似合うのは…、
愛翔か湊さんだ。
自分で言っといてダメージがデカイ。
最悪。
気分悪っ。