「りょーう!!」
「…チッ」
仲良く並びやがって。
つか、俺朝待ってただろ?
一緒に行くの俺だろ!?
そこは察してほしいんだけど。
「愛翔」
「へいへい」
スッと彩希から離れる愛翔。
彩希に近づいていいのは俺だけ。
こいつは俺の、
“所有物”
「…あ」
「なに?稜」
「お前なにその絆創膏」
「キスマークなんか見られたくないもん!」
「俺のっつー印付けてやったのに、それじゃ意味ねぇーし」
「頼んでない」
……可愛くねぇな。
“恥ずかしいから//”
とか言えねぇーわけ?
「…取れ」
「いーや!」
「…それじゃあ変な狼が寄ってくんだろ」
「知らないもんっ」
なぁ、わかれよ。
俺のこの真っ黒い気持ちに。
「俺が、嫌なんだ」
「え……?」
「お前に変な狼なんていらない」
お前が俺以外の奴らに、
ベタベタされるの見たら、
狂いそうになる。