それは……本当に些細なリュウジの冗談だった。



毎日の会話でお互いを知り、随分と仲良くなっていた私達。



関東に住むというリュウジが、何気なく……不意に私に放った言葉。



それは



「ディズニーとか行かないの?」



少し考えて、私も返事をする。



「小学校の時以来行ってないけど……近いの?」



「近いよ~」



「いいなぁ、行きたい!」



「行く?」



「……うん」



ノリと勢いって大事なんだと思った。



顔を見れば……リュウジへと抱くこのモヤモヤした気持ちの理由が、ひょっとしたら分かるかもしれない。



そう、思った。



だから……



4月12日。



ただ、自分の心を確かめる為に。



生理休暇を取り、愛車に乗って……高速道路を東へとひた走る私が、そこにいた。