女の人の幽霊が消え去り。金縛りと首を絞める圧迫感が消え去った。




「蓮華!!大丈夫か!?」



走り寄って来た狐さんを見て起き上がる。恐怖からの解放の安堵で涙がこぼれ始めた。




『き、つねさ……ありがとう』




普段なら口が裂けても言わない御礼の言葉が、こぼれた。




「……泣くな。もう怖くないからな」




フワッと狐さんの匂いがしたと思うと、全身を暖かな何かが包み込んだ。




狐さんに抱きしめられていると理解するには、少し時間がかかった。




そして、その暖かさと匂いに安心したのか。気をうしなうように眠りについた。