「ここは、この式を代入して」




『という事は、こうゆうことですか?』




「そうゆうことだ」




狐さんは、恐ろしいほど頭が良いので私が学校で習う問題など一分もあればサラサラと解いてしまいます。




誠に恐ろしいことですが、教え方は学校の先生の数倍上手く。




お馬鹿な私でも問題を解くことができます。





数学が嫌いなのは変わりませんが……。





『狐さんナイスです。狐さんの頭があれば私の野望全て叶います』




「何に使う気だ。とっとと他の問題をやれ」




私の横に座っていた狐さんは、その一言を残してキッチンに向かいました。




どうやら、まだ調理は終わってなかった様子




それなのに、わざわざ来てくれたのですか?




嬉しさの余り、ここ数年まったく変化しなかった顔が緩んでしまいました。