「あーだめだなこりゃ」
北島さんは椅子に座ってふらふら揺れてる私を抱き上げた。
と思ったらそこからお姫様抱っこされた!

「重いからっ!」恥ずかしさから降りようとしたけど、
その抵抗は簡単に無視された。

じゃ、のぶさんちょっと車置いといて。
と言うとあらかじめ呼んでおいたタクシーに乗り込んだ。
タクシーの中でも私は抱っこされたまま、北島さんの首に腕を回し、胸にべったりくっついて気持ちよく眠っていた。

「北島さ~ん」とずっと連呼していたらしい・・・

北島さんの部屋、またあのセンスのいいクラシックが流れているところで記憶がはっきりと蘇って来た。