外国育ちのお嬢様は硬派がお好き


「ちょ・・・祐哉・・・どうしたの」

引きはなすように祐哉の胸を押す。

何?何?何があったの?いったい何!!!

「・・・」

何も言わない祐哉は、相変わらずくみ取れない表情だ。

「祐哉?」

祐哉の目を覗き込んだ。

悲しそうな、寂しそうな、苦しそうな・・・なんとも言えない目をしていた。

「・・・同じことは二回しか言わないって言ったな」

「え?あ、うん」

何回もそれ聞いてるけど・・・どうして?今?

「俺のものになれって言ったけど、その答えはまだ聞いてないな」

そんなの・・・こうなってるんだから、今更言わなくても

それが答えみたいなものなのに。

「どうした・・・の」

なんか・・・あった?

祐哉の胸に手を置き、下からその顔を覗き込む。

「どうなんだ」

至って真剣。何か不安になっているような、怖がっているような・・・

こんな、なんとも言えない目、初めて見た。



きっと、たぶん、ちゃんと言わせたいんだ。

はっきり聞きたいんだ。

だったら・・・








「・・・もう・・・祐哉の・・・ものじゃん・・・」








「・・・愛してる」




私のその言葉を待ってたとばかりに緩む表情。

強い力で抱きしめられる私。

すごく大きな愛を感じ・・・