リビングのドアーから誰かが入って来たけど、
お酒が入り、陽気になっている3人は気づきもしなかった。
「あ!」
最初に気付いたのはかすみさんだ。
私はその声に振り返る。
祐哉が複雑な顔をして入って来た所だった。
どうしてそんな顔をしているのか、なんだかよく分からなかったけど、
お酒も入っていたせいか、かすみさんと高鍋さんもいるのに、
嬉しくて祐哉に抱きつこうとして・・・
逆に強めに抱きしめられ、飲んでたお酒が・・・喉から・・・
うぅ・・・キモッ!吐く。
「ちょ・・・苦しい」
祐哉の体を手で押して離すと今度は唇を塞がれた。
!!!!!
ちょ!かすみさんも高鍋さんもいるし!!!
みんな見てるしーーー!!!
びっくりしている私にお構いなしに、そのまま強く続けてくる。
「・・・おー・・・我が弟ながらよくやるわ」
かすみさんが腕組みしながら近寄ってきて、妙な関心をしてる。
「邪魔しちゃ悪いし、行きましょかすみさん」
高鍋さんはにやついた笑顔で、なんとか気を利かせ、
じーーーーっと見ているかすみさんの腕を強引に引き、
きっと、いや、たぶん確実に祐哉の部屋へ戻って行った。

