「なんで紀香さんのところに行かないわけ?」 もっともな理由でしょ? 「・・・君が一番だって気付いた」 「何それ」 「僕がしたことはすごくひどいことだ。それは本当に謝る」 「もう、遅いよ」 「許してほしい。もうあんなひどいことはしないし、 君を大切にしたいと思ってる」 綺麗だと思っていたグリーンがかったマークの瞳は、 今ではなんだかその輝きを失っているようにさえ思えてきた。