「その意味、お前知ってるわけ?」

高鍋さんが座っていた席に、いつの間にか祐哉が座っていた。

なんで?

「あ、マスタ~、私トムコリンズお願い~、こっちは日本酒で」

祐哉に向けてた目を、祐哉の後ろに送る。

そこには、さっきまで高鍋さんと話していた、
マークのふんわりさんのような、そのままの、
ふんわりとした清楚な感じの女性が可愛らしい笑顔を私に向けていた。

私はダークブルーのセクシーなカクテルドレス、
祐哉と一緒の女性は、薄いピンクのバルーンスリーブワンピ。

真逆だ。

しかも祐哉が日本酒好きなのをちゃんと知ってて、
ちゃんとオーダーできるんだ。

「そのカクテルの意味」
「・・・何よ」

もう、ほんとやっぱり・・・

「これ以上のものは無いって意味だ」

祐哉はいつも通りの意地悪な笑みで私を見てる。

「やっぱお前は酒までもが、プライドのかたまりなんだな」
ふざけるような言い方で言う祐哉。

私は意識的に口角を上げてるけど、その唇は震えている。

祐哉の後ろでニコヤカに微笑みながら私を見るふんわりさん2号。

やっぱり・・・私・・・