ぜんぜんサウナに集中できなくなって、 さっさと上がることにした。 髪を乾かして、この気持ちはなんなんだか考えながら部屋に戻る。 好きなはずない。 私の好きな人は、マークだし。 こんな強引を絵にかいたようなのなんて、 論外! そうよ、論外なの! 部屋を開けようとしたとき、その声に手を止めた。 聞き間違いじゃ、絶対ない。