「こんばん・わ~~~」マスターに挨拶。 「あれ?片桐さん、ご機嫌ですね」 40代半ばの男の色香が漂うマスターは、 ダンディーと呼ぶ域に片足を突っ込んだような、 笑い皺と仕草が絶妙なバランスで織り成された完成品だ。 これが大人の男の色香だ。 ワインを知り尽くしているように、女性の扱いも熟知している。 もちろん、この私の扱い方も上手だ。 私をどう扱ったらいいのかを完璧に見極めている。 そして、ワインの好みも・・・