もう、桜には小さな蕾が付いている頃だろう。 咲いている・・・桜。 もう一度、平助君と見ていたかった。 まあ・・・もう、叶わない望みなのだが。 トントン、と木が作り出した階段を登っていく。 晴れた日ざしに包まれた桜の下。 平助君のお墓に、近付いた。 「平助君、また来たよ」 そっと、新しい花を置いた。 そして、墓石の横に腰をかけた。