「書き物。 書き終わったら、また見せる」 そう言い、わたしは黙々と作業を続ける。 これは、絶対に書いておかないといけない物なのだ。 そして・・・絶対に、渡しておかないといけない物。 やっと慣れてきた、この時代の文字。 一条も、既に読めるようにはなっているので、気にせず書くことが出来る。 「今見たい」 「駄目」 ニッと笑う一条に、即答で返す。