それを気にせず、わたしは来る人を斬り続けた。 そして、こちらへ向かってくる原田さんの姿を確認し、平助君の下へ走り寄る。 呆然と固まっている、平助君。 その冷たい、血の気の無い手を掴み、声をかける。 「平助君・・・逃げますよ!!」 「え? 鈴?」 突然のことに、状況が把握出来ていない様子。 だけど、今はそんなこと言ってられない。 早く・・・早くっ!!