「――――っ!う、わぁぁぁぁぁっ」 もう、堪え切れなかった。 この悲しみにも、この涙にも、この想いにも・・・ わたしは、平助君に抱きつきながら泣きじゃくった。 赤ん坊みたいに、みっともない位に泣いた。 平助君は、ただ抱きしめてくれていた。 その夜、わたしは眠りに就くまで泣き続けた。 わたし達を・・・ 月明かりは、無常にも包んでいるだけで。