「なっ、別に!!さあ、そろそろ帰りましょう!」 繋いだ手を引っ張り、わたしは山道を下る。 つい早足になってしまい、手が離れそうになってしまった。 「ちょっと、待って!!」 その声と共に、繋ぎ直された手。 指と指が絡んで――――もう、絶対に解けないようになっていた。 それが何だか嬉しくて・・・ 自然と笑みが零れた。