「な、に、それ」 「えっと・・・ですね。あの日に切った傷が思ったよりも深くて」 パクパクとしている平助君に、申し訳なくなる。 まさか、ここまで驚かれるとは思わなかったのだ。 「痛くないの・・・?」 心配そうに聞いてくる平助君に、微笑みながら頷く。 もう、あまり痛まないのだが・・・ 平助君が心配してくれているのが、何だか嬉しかった。