「えっと・・・わたし、しばらく稽古と巡察に参加出来ないんです」 「へ!? なんで!?」 平助君は、素っ頓狂な声を上げた。 ここまで驚かれると、話しにくい。 わたしは、背中に隠した左手の包帯を外し、平助君に見せた。 パックリと割れた手の平。 平助君の顔は、引き攣っていた。 怒っているのではなく・・・ 驚いているような感じだ。