「あなたには、まだ生きる必要があるからです。 山南さんに想われて、嬉しかったのでしょう? 笑顔が好きだって、言われてたでしょう? なら、どうして笑わないんですか? どうして、好きな人の最後の願いを聞いてあげないんですか・・・?」 ただ、笑ってほしかった。 泣き顔は見たくなかった。 お梅さんみたいに――――死んでほしくなかった。