真っ赤に染まった、部屋の畳。 その中に、ぽつんと置かれた顔。 それが、山南さんの物だと気付くのには、そうかからなかった。 「いやぁぁぁぁっ」 その変わり果てた山南さんに、明里さんが駆け寄る。 泣き崩れ、山南さんを抱きしめる。 綺麗な着物が、血に染まっていった。 「なんで・・・なんで置いて行くんよ!! うちも、連れてって・・・ 一緒に死なせてぇや・・・!!」