この情景を見た人は、まさかこの人が遊女の天神の位だとは思わないだろう。 まあ、こんな明里さんだからこそ山南さんを、一途に想えるんだと思う。 いまだに怒りを露にする明里さんを引きずり、わたしは山南さんのいる部屋へと向かった。