藤堂さんの話を出した途端、土方の表情が陰った。


やはり、何かあったんだ・・・



「平助のことは、また後で話す。 ところでお前、何を隠している?」


「――――っ」



やっぱり・・・伝わっていたんだね。


わたしが隠していることを知ったのなら、どうして言わせようとするのだろう?


土方は有無を言わせない顔。


・・・もう、言うしかない。



「言ったら、わたしを追い出しますか? それとも、殺しますか?」



――――また、長州の間者だと疑って・・・