冷たくなった、二人の傍に座り込む。 「お梅さん、芹沢さん・・・ ありがとう、ございました・・・」 震える足に力を込めて、立ち上がる。 血塗れになった部屋を背に、外へ出た。 お梅さん・・・どうか、幸せになって。 いや・・・お母さん、かな・・・ 空を見上げた私の目に映ったのは―――― 無常にも綺麗に輝く、9月の月だった。