あの事件から2ヶ月経った。 わたしと藤堂さんは、一言も口をきいていない。 巡察の時、稽古の時はもちろんのこと、部屋にいる時ですら目もあわせない。 気まずいまま、毎日が過ぎていく。 ・・・あの時、藤堂さんは力士を斬っても表情を変えなかった。 でも、藤堂さんが斬っていなかったら、わたしは大怪我では済まされなかっただろう。