謝るな。

なにも言わないでくれ。







……美桜を失いたくない。


ごめんな、杏華。

すまねぇ、爽。



謝っても謝っても……許されることじゃない。


俺は今酷いことをした。


杏華よりも美桜を選んだ。



でも、

“美桜と付き合いたい”

とかそう言う感情はなかった。



ただ………側にいたかった。

真実を知る俺だけでも、

美桜の側にいないと、

“ダメだ”

って直感的に思ったんだ。




――ごめんな、杏華。

お前に俺は、愛を教えてやりてぇのに。

いや、お前はもう俺を愛してくれてるのに。