さすがに運転しながらメモ帳を見る事は出来ないので
ジャケットの内ポケットに仕舞い込んだ。
自宅に帰ったら隈なく読もう。
彼女の直筆のメモ帳が
かなり早いクリスマスプレゼントにでもなったかのように
俺は心が温かくなった。
さっきまで、あんなにも落ち込んでいたというのに。
自宅マンションの地下駐車場に車を止め、
ここ数日で1番軽い足取りで自宅へと向かう。
そわそわ?
ウキウキ??
子供が宝物を見つけた時と同じくらいの高揚感。
心なしか、無意識に頬が綻んでいる気がする。
最上階へと到着したエレベーター。
いつも通りに颯爽と降りると、
ん?
あれは………何だ?
黒いごみ袋??
誰かの嫌がらせか?
玄関脇にある黒い大きな物体が目に飛び込んで来た。
恐る恐る近寄ってみると、
俺の足音に気付いたのか、一瞬ビクッと動いた。
思わず、俺までビクッと肩を震わせ
ゴクリと生唾を飲み込むと…………。