たった、ひと言。




「中川!」



呼ぶと、パッと振り返る。

合った目を思わず逸らして、



「奈美が呼んでる、よ」




ドアを指差す。



すると、一瞬なにか考えたような表情であたしをみつめてから





「ん、サンキュー」



って言った中川。


久しぶりに、話せた。


それは嬉しいけど、奈美との方が仲がいい。



2人のツーショットを見たくなくて、背を向けて友達て廊下を歩く。




だけどやっぱり気になって、ゆっくり振り返ると楽しそうな2人。



はぁ、と小さくため息を吐くと、突然振り返った中川。


一瞬合った目。




だけど慌てて、あたしは背を向けてしまった。



ドキドキする。



中川が振り返るなんて、思ってなかった。





「愛美?どうかした?」



友達に聞かれ、首を振る。




「何でもない!行こう」





バタバタと廊下を走る。