「近藤さん」 土方さんは、大柄の人に目線を向けながら その人の名前を呟いた。 彼の後ろに続いて、眼鏡をかけ難しそうな本を持っている男の人と、 優しそうな雰囲気の叔父さんが部屋に入ってくる。 近藤勇。 私がイメージしていた通り 優しそうな人だ……。 「すまないね。外で立ち聞きしていたんだ」 「何でわざわざ…入ってくりゃーいいだろ」 後ろ頭に手を当てハハッと笑う近藤さんに 呆れ顔で土方さんは言った。