「雪都お前大学どこ?」 「近いとこ」 「お前そこそこいいのにな」 「勉強したからな」 「…柚希待ってんのか?」 「俺には柚しかいねぇんだよ」 「…雪都」 「海!そろそろ始まるよ!」 「あぁ」 今日は卒業式。 柚もどこかで卒業式してんのか―…? なげぇ卒業式なんかダルくて寝てやった。 「もう、男子はこれだもんね」 「本当に」 何て言う女子の声が遠くに聞こえる。