会ったの?
どうして驚かないの―…?

「柚!これからよろしく」

「あ…夏実!」

「ねぇ柚」


夏実は耳元で囁いた。


“雪はあたしが貰うね”

と―……。


「え…」

「じゃ」

「まっ―…」


“待って”

と言おうとしたけれど、

雪が嬉しそうな顔をして夏実を待っていたから

いえなかった………。