「ところで朱莉。こんな簡単に男の部屋に入っていいと思ってるの?」
「え、」
「しかも、あんな可愛い告白までして」
見ると、そこにはさっきまでの優しい顔した先輩はいなくて。
代わりにいるのは……、取り締まりの時によく見かけてた、イジワル顔して笑う先輩。
その顔を見て、ハっとする。
さっきのって……、もしかしてわざと?
あたしに気持ちを告白させるために、わざとあんな雰囲気を作って、少し悲しそうな顔して……?
信じられない気持ちで見ていると、じりじり近づいた先輩が微笑む。
「俺の両親の帰りが遅い事は、前話したよね。
ふたりきりになる事を分かってて俺の部屋にきたの?」
「だって先輩が誘うから……っ」
「じゃあ朱莉は俺の誘いに乗ったって事でいいんだよね?」
「それは……、そうだけど……」



