この部屋には、何か変な効能の気体が入り込んでるのかもしれない。
ただの部屋なのに。
相沢先輩の部屋ってだけで、ふたりきりってだけで、全部が甘く染まっていく。
甘く甘く、あたしの意地を溶かしていく。
「あの……、あたし、可愛げない事ばっかり言っちゃうし、素直に言えないけど……でも、先輩が好きです。
ホントに好きですから……。
それだけ、忘れないでいてください」
雰囲気に流されるまま言うと、先輩が微笑む。
「分かった」
なんか……、すごく嬉しそうに言うからこっちまで嬉しくなってくる。
恥ずかしくなりながらも微笑むと、先輩が、床についてたあたしの手を握った。



