「するよ。朱莉は俺をなんだと思ってるの?」
「だって……、」
「朱莉以外の事なら見抜く自信もあるんだけどね。
俺も、好きな子の気持ちまでは無理だよ。
どうしても私情が入ってくるし、不安にもなる」
笑ってた先輩が、ゆっくりと表情を変える。
そして、切ない顔で微笑んだ。
「だから、俺が卒業して離れるのが、今から心配で仕方ない」
本当にきゅって胸が締め付けられる。
先輩が、あたしの欲しい言葉をくれたから。
先輩が……、あたしと同じ気持ちでいてくれたから。
この一週間のゴタゴタから解放された気持ちが、先輩で独占される。
先輩で……、いっぱいになる。
切ないながらも優しく微笑む先輩。
その顔が、ゆらって揺れた。
人前で泣くとか、イヤなのに。
先輩があたしをわざと泣かせようとしてるみたいな優しい顔するから。
だから……、コレは先輩のせいだ。



